格安航空券を買う前に知っておきたいこと

“格安航空券”は個人旅行の費用を安く済ますのに欠かせないものです。
しかし、格安航空券について、ある程度の知識がないと、
実際購入した時に損をしてしまう可能性
があります。
格安航空券には、いろいろな種類・制限があり、それゆえに安い理由があります。

まずは、格安航空券が安い理由からご説明しましょう!


格安航空券とは?

パッケージツアー用の団体運賃を、ツアーを組まずに、
航空券だけを航空会社が旅行会社に販売したものです。
元々、団体ツアー用に、航空券・ホテルなどの宿泊施設・送迎・観光などを
セットにして販売するのですが、航空券のみを旅行会社に販売しているのです。
この航空券は、旅行会社のみに販売されているので、
消費者は直接航空会社から買うことは出来ません。

  航空会社→(ツアー用の航空券)→旅行会社→消費者

航空券を仕入れた旅行会社は、独自に値段を設定して、
消費者に“格安航空券”として販売するわけです。
旅行会社によって、同じ航空券でも値段に差があるのは、
利益をどれだけ取るか、というところにあります。

  格安航空券=航空会社からの卸値+旅行会社の利益

また、格安航空券を購入後の変更、キャンセルなどの手数料も、
各旅行会社によって異なります。


航空券の種類

“航空券”と一口に言っても、いろいろな種類があります。
それぞれの条件によって、値段も違ってきます。

◎ノーマルチケット
名前の通り、普通の正規運賃のチケットです。
IATA(国際航空運送協会)が決めている、最も値段の高い航空券です。
果して、この航空券を買う人はいるのでしょうか、、、、。

□PEX(ペックス)航空券
各航空会社が独自に値段を設定している正規割引航空券です。
航空会社でも、旅行会社でも購入可能で、値段はどこで買っても同じです。
キャンセル料も全航空会社同額です。

  □IATA PEX(イアタペックス)
  IATA(国際航空運送協会)が決めた、個人用の特別運賃で、
  すべてのPEX運賃の基準となっています。
  全航空会社共通の値段で、高めです。

  □ZONE PEX(ゾーンペックス)
  IATA PEXをもとにして、各航空会社が独自に値段を設定した航空券です。
  出発日・有効期限などの条件があるため、各航空会社で値段は異なります。
  格安航空券より割高ですが、空席状態がすぐに分かる・座席指定が出来る・
  マイレージ獲得率が良い、などのメリットがあります。
  (→マイレージについての説明はこちら
  全日空の“GET”や、日本航空の“悟空”などがこれに当たります。
  値段はAPEX(アペックス)より高めです。

  *全日空の割安な正規割安航空券はこちら

  □APEX(アペックス)
  出発前の決められた日までに予約、購入しなければならない航空券。
  キャンセル、変更が出来ないタイプがほとんどです。
  各航空会社が安く値段を設定し、格安航空券より安い場合もあります。
  ZONE PEX(ゾーンペックス)と同様、事前の座席指定が出来る航空会社もあります。

PEX(ペックス)航空券
各旅行会社が独自に設定している特別割引運賃
航空会社・旅行会社で販売
IATA PEX(イアタペックス) ZONE PEX(ゾーンペックス) APEX(アペックス)
全航空会社共通の特別運賃
値段は高め
各航空会社が独自に料金を設定
各航空会社によって料金は異なる
座席確保などメリット多い
値段はAPEXより高め
各航空会社が独自に料金を設定
各航空会社によって料金は異なる
キャンセル不可
格安航空券より安い場合もある

■格安航空券
航空会社が旅行会社にパッケージツアー用の航空券を販売して、
それを各旅行会社が独自に値段を設定し、販売している航空券です。
旅行会社のみで、航空会社では買えません。




航空券の規制

格安航空券、ならびにPEX航空券には以下の種類の条件がついているものがあります。

■OPEN(オープン)
出発後、現地で帰国日を変更出来る航空券です。
帰国日が決まっていない、長期の旅や滞在者向けです。
予約の際に、帰国便の予約をしないで、現地で予約をすることが可能な航空券もあります。
(仮の帰国便を予約しなければならない航空券もあります。)
最高1年オープンまであります。
30日オープンの場合、日本を出国してから30日以内なら帰国便を自由に変更出来ます。
値段はFIX(フィックス)より高めです。

■FIX(フィックス)
出発前に往復の便の予約を確定しなければならない航空券です。
出国後、帰国便の変更は出来ません。
OPEN(オープン)より制限が多いので、値段は安い設定です。
そのため、旅の計画が決まっていて、安く旅行をしたい人向きです。
ほとんどの格安航空券がこのFIX(フィックス)に当たります。

■FIX/OPEN(フィックス・オープン)
オープンとほぼ同じ条件。
帰国便の予約を事前に必要とし、現地での日付の変更は可能です。
変更手数料、規制は航空会社によって異なります。

格安航空券/PEX航空券
OPEN(オープン) FIX(フィックス) FIX/OPEN(フィックスオープン)
出発後、現地で帰国日を変更出来る
帰国日が定まっていない留学、長期滞在者向け
値段はFIXより高め
出発前に往復便の予約を確定
出発後の帰国便の変更不可
帰国日が確定している人向け
ほとんどの格安航空券がこのタイプ
OPENとほぼ同じ
出発後、現地で日付の変更可能


フライト方法

これも航空券を予約する際にチェックしておく必要があります。
お得な条件をうまく利用すれば、ついでにもう1カ国寄り道しようかな〜、
なんてことも可能です。

○直行便
ノンストップで目的地まで行く、乗換えがない便のこと。
フライト時間は最短で、値段はやや高め。
  成田→(ノンストップ)→ミュンヘン

○経由
便名は変わらず、目的地まで行きますが、
飛行機の給油や乗降のために途中でいくつかの空港に立ち寄る便のこと。
同じ便なので、乗り換えの必要はありません。
直行便より料金は割安ですが、所要時間は1時間程多くかかります。
  成田→ロンドン(乗り換えなし)→ミュンヘン

○乗り継ぎ便
目的地までのフライトの途中、どこかの空港で乗り換えする便のこと。
乗り換えの空港で、同一の航空会社の別名の便に乗る場合と、
違う航空会社の便に乗り換える場合があります。
降りた都市で、有料もしくは無料で一時滞在出来ることもある。
目的地までの所要時間が長く、乗り換えが面倒でもあります。
  成田→モスクワ(別の便に乗り換え)→ミュンヘン

○ストップオーバー
目的地までの途中、または帰りに立ち寄った空港(都市)で24時間以上滞在出来る便のこと。
追加料金が必要となる場合が多いです。
  成田→パリ(24時間滞在・観光も可)→ロンドン

○トランジット
乗り換えや経由のために途中の空港に寄り、空港の外に出ない乗り継ぎ便のことです。
24時間以内の滞在になります。
  成田→香港(空港内で待機)→ロンドン

○周遊
出発地からの往復航空券で、2つ以上の別の都市を回れる便のこと。
  ・成田→ロンドン→パリ→成田
  ・成田→NY→シカゴ→LA→成田

○オープンジョー
和訳“開いた顎”。
初めの到着地と、帰国のための出発地が異なる便のこと。
その間の都市移動の費用は自己負担になります。
  成田→ロンドン→(自己負担)→パリ→成田

○2フライト付き
出発地から初めの到着地までの往復航空券の他に、
到着地から出発のサービスフライトが付いた便のこと。
自己負担で鉄道移動などを組み合わせれば、複数の都市を回ることも可能。
ヨーロッパ方面の便に多く見られます。
  ・成田→ロンドン→パリ→ロンドン→成田
  ・成田→パリ→ミラノ→(鉄道:自己負担)→ローマ→パリ→成田

○ワンウェイ
片道航空券のこと。
往復航空券より値段が高い場合もあります。
片道航空券では、搭乗、出入国出来ない場合があるので予約時に航空会社、旅行会社に確認してください。
(*航空会社と旅行会社の間の規定があるため、格安航空券の復路を放棄すると、
 旅行会社とトラブルになる可能性があるので、注意してください。)

フライト方法
直行便 成田→ミュンヘン
経由 成田→ロンドン(乗り換えなし)→ミュンヘン
乗り継ぎ便 成田→モスクワ(別の便に乗り換え)→ミュンヘン
ストップオーバー 成田→パリ(24時間以上滞在可)→ロンドン
トランジット 成田→香港(航空内待機)→ロンドン
周遊 成田→ロンドン→パリ→成田
オープンジョー 成田→ロンドン→(自己負担)→パリ→成田
2フライト付き 成田→ロンドン→パリ→ロンドン→成田


わたしの実話!ビザ有効期限3時間前に、搭乗拒否の危機!?

わたしはミュンヘンから日本へ帰国する前、
タイに住む友人のところに寄ってから帰国する予定でした。

その時、インターネットで、ミュンヘン→ドバイ→バンコクの格安航空券の片道航空券を購入し、
バンコクから日本の帰国便はバンコクで購入する予定でした。
(エミレーツ航空はオススメです。ドバイの空港は、、、、豪華デパートのようでした、、、、。)

しかし、わたしは当時、片道航空券では出入国が出来ない場合もある、
ということを知りませんでした。

ミュンヘン空港で搭乗手続きをするため、カウンターに行くと、
「ミュンヘンには帰ってくるのですか?」
と、グランドホステスの女性に問われたので、
「いえ、そのまま日本に帰国します。」
と、返答しました。

すると、「日本行きのチケットはどこで買うのですか?」
と、また訊かれたので、
「バンコクで買います。」
と答えました。
(ちゃんとドイツ語で会話しましたよ!「英語の方がいいでしょ?」って言われたけど、、、。)

すると、グランドホステスの女性は、どこかに電話を掛け始めました。

「あ、もしもし。日本人女性なんですが、バンコク行きの片道航空券しか所持していないで、
そのままドイツに戻らずに日本に帰国するらしいのですが、
日本行きの航空券はバンコクで購入する予定だそうです。、、、、云々、、、。」
というやり取りが女性と電話口の人の間で数分間、とり行われていました。

結局、なんの問題もなくそのまま出国、搭乗出来たわけですが、
いま考えると恐ろしいです、、、。

なぜなら、わたしのビザは、有効期限があと3時間しか残っていなかったのです。

ドイツの旅行会社のサイトで航空券を予約したので、
一応、シェアメイトに確認してもらいながら予約したのですが、、、。

搭乗拒否されていたら、、、と考えると、
何も知らずに片道航空券を購入していた自分の行為に恐怖を感じました、、、。


運賃形態

・大人運賃:旅行当日、12歳以上。
・小児運賃:旅行当日、2歳以上12歳未満。
・幼児運賃:旅行当日、2歳未満。
  大人1人につき、幼児1人。
  大人1人につき、2人目は小児運賃。
  座席を予約する場合は小児運賃。
・ユース運賃:12歳以上26歳以下が対象の特別料金。
・学生運賃:12歳以上29歳以下の学生。予約時に学生証のコピーが必要。


マイレージ

各航空会社が独自に設定している会員サービス。
FFP(Frequent Flyers Programm)とも云います。
会員になると、飛行機に乗る度に、その飛距離に応じてマイル数(1マイル=1609.3M)
が加算
され、その合計数で特典に代えることが出来ます。

特典には、無料航空券や商品券、ワンランク上のシートクラスに代えられるものもあります。
マイル数の加算率や特典は、各航空会社によって異なります。

提携航空会社の利用や、各航空会社と提携している会社、
各航空会社が発行しているクレジットカードで食事や買い物をすると、マイルが加算されます。

ちなみに、TSUTAYAはANAと提携しています。
TSUTAYAで貯めた500ポイントを250マイル、10.000ポイントを10.000マイルに交換出来ます。
ふだん、あまり飛行機は利用しないけど、マイルは貯めたい、という場合は、
各航空会社が発行しているクレジットカードを利用することをオススメします。

また、ネットマイルでは、 メール受信や、簡単なゲーム、無料会員などに登録して溜まったポイントが、
全日空のマイレージに交換出来るサービスがあります。

なお、マイル数を他の航空会社のマイル数と加算することは出来ません。
マイレージの有効期限は、各航空会社によって異なり、無期限の場合もあります。




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